世界最大級のホームテキスタイル国際見本市「ハイムテキスタイル」が、1月10日(火)〜13日(金)の期間、ドイツ・フランクフルト国際見本市会場にて開催中です。
「ハイムテキスタイル」は、カーテン、壁紙、寝具関連などのテキスタイル製品が世界中から集まる世界最大のテキスタイル見本市です。その中でも世界のテキスタイル業界関係者からもっとも注目を集めるのが「ハイムテキスタイルトレンド」です。世界のテキスタイルトレンドは、まさにこの「ハイムテキスタイル」から発信されます。
今回は「Textiles Matter(テキスタイルマター)」というテーマのもと「Make and Remake」「Continuous」「From Earth」「Nature Engineered」という4カテゴリが設定されています。循環型社会、サステナブル社会を実現するためには、テキスタイルの環境対応はとても重要です。そうしたテキスタイル業界の方向性を指し示す、重要なトレンド提案となっています。
4つのカテゴリは、リサイクル、リメイク、モノマテリアル(単一素材)、自然素材など地球環境を重視したテキスタイルのモノづくりの在り方が、手法ごとに示されています。
■Make and Remake
使い古しやデッドストックなどすでに市場に出回っている既存のモノを、パッチワークやコラージュなどで新たな製品に生まれ変わらせることが提案されています。カラーはとてもカラフル。売れ残るものはカラフルなものが多いからでしょう。
■Continuous
こちらは既存の製品を、バラバラにしたり粉砕して固めて製品化するという考え方です。現在のリサイクル製品にはとても多いパターンです。モノマテリアル(単一素材)であれば、何度でも新しい製品に生まれ変わらすことができます。
カラーは、いろいろなものが混ぜ合わされるためグレーや深いブルーなど濃いめの色味になります。
■From Earth
名前の通り、地球からもたらされる自然素材をなるべくそのまま使うという考え方です。表面をきれいにしたり、寸法などを均一化させるのではなく、自然の不均一さを受け入れ、それを美しいと感じることが必要ということでしょう。カラーは自然をイメージするナチュラルなものです。
ちなみに写真は古着を植物由来の染料で染め直して、リデザインしているところです。汚い格好をしているなと思いましたが、話を聞いてかっこよく見えてきました。
■Nature Engineered
自然素材をベースにしながらも、最新のテクノロジーで自然素材を超越するような製品をつくっていこうという提案です。自然素材+機能・テクノロジーです。
以上のように今年の「ハイムテキスタイルトレンド」は、まるごと環境・循環型・サステナブルが取り上げられました。それだけこのテーマがテキスタイルの世界で大切になるというメッセージということです。そんな観点から、カーテン選びをするのも楽しいかもしれません。